3・8/唐草フウ
 

きょうのわたしは
どのくらい根を増やしただろう
(これまでの、)
いわば口や鼻が
手足があるだけで
少しのお金を持って
這っている


マジックテープのように
くっつけあい 剥がしあい
動きつづける
(これ、までの)
前後に揺すると
耳がむん、となって
降りれなくなった
―根が風に晒されたから
ブランコ


春になります
春になるのに
これまでもなってきた、春まで
なんとか鳴き別れてきた
あすは雪です
土の中は
(これまでも、)
風を予防するから
わたしの根は
安心です





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