居間/番田
クラスメイトは好きだったけれど
ずる休みした日の午後は テレビゲームすらやり飽きていた
ぼんやりとアスファルトの上に見つめていた やがて
曇り空が流れる床で 過ぎた日の
神社の光を思い浮かべていた どこかで見た
特番がやっているものだなと 風は
とても凍てついて風邪をひきそうだと こたつの中で
猫となってまるまっていた 中学校に入ったら
何部に入るべきかと 考え込んでいる
3チャンネルに じっくりと思い出そうとしていた
オレンジと朱色とが指をつなぎ合って 夕暮れだけが赤々と
居間の白壁の中を染めはじめていた
何ひとつとして不確かになっていた
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