サから始まる語義凡例・ツ〜ナ/salco
るまい。両者は社会経済とい
う機構の中、密接な強迫観念で結ばれているのだ。
父を冠した漢字で先ず頭に浮かぶのはおおよそ「釜」だろう。古来より竃
(かまど)近辺は女の管轄の筈だが、この字に怒張陰茎の鉱物的硬度や生殖
の穀倉たる金玉のメタファーが反映されていないとするならば、やはり具体
的な生活保障という意味だろうか(入手した米を炊き、今日も打ち揃いて食
う農耕民族の安堵)。それなら倒産父さんお金のためにオカマになった。こ
の自己犠牲こそ父の道、との真理を言わんとしているとしか考えられない。
母音で構成される日本語は、広辞苑を一瞥してあごが外れるほど同音異語が
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