禁弾 / ****'04/
小野 一縷
ぐ理解の糸が
感情の糸は随分前に切れている いや
繋がってすらいなかった
あんたは あんただ
じゃあ 俺がぼくだ
分かるだろ 切れそうなんだ
ぼくと世界を繋ぐ糸が
遠い子孫達が ぼくを未来から呪っている
それは DNAに関わりのあることについてだ
ぼくは彼等の運命を握っている
無色だったはずのそれらは
紅く黒く
銀の先端から滴る血の弾頭に濡れて
ぼくの血筋は ぼくの血液によって汚される
戻る
編
削
Point
(3)