駅中/番田
ぼんやりと歩いている様な気のする
ある者たちは
間違った方向に向かっていることに気づいた
父と会おうとする日の道を思うことすら難しかった
ましてや出ることなど
駅の改札は入ったところからとても入り組んでいて
ぼんやりと晴れた日曜日のホームを出ていく
通路へと
そのまま下り電車に乗って戻ってきた
改札を出たすぐのところの立ち食いソバに入る
朝だった
お好み焼き屋に回転寿司などが並んでいて
下りの電車に乗り出勤しようとした僕を
人が流れ
行き交う人たちでごった返していたけれど
ぶつかりそうになりながら実家に向かっていった
乗り場を探している
仕事場に向かう乗り場と間違えてしまい
母に会うべき気持ち自体が存在するのかと
広い川を渡っていく途中の窓に
立ち止まりそうな月曜日の曇り空がくらんだ
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