ダンボール/番田 
 
俺だったのかと気づかされている
労働者ですらなくならされた時に
ロックバンドを畳んでは 公衆電話の前でため息をつかされた

感情自体を叫ばされるようなロック自体を見かけなくなったものだ 運送会社の仕事を辞め
行き着いた寝床は本当にひどい冷たさだった ラジオ番組は
アイドルグループの声に占領された しゃべることだけができるのだと
紙に書きつけたリリックを そうだとしても
俺として口にすることは不可能だ 俺は 朗読すらできないのだと
いつまでも立ちつくしていた

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