ストーカー/番田 
 
先生の影のなくなった更衣室で
体操服のぬくもりの残るロッカーを見つめていると
見つけ出そうとしているラベルの言葉に
つぶやいている素敵な名前

描き出している気持ちの彼方で
臨時教員になどなるのをやめた決意を
ポストに投函しようとしては下駄箱の奥を凝視していた二月末
はき出された息の中に自分の意向を確認した
踏切の赤ランプを横切っていくスカートを
切り張りしながら

僕は新しく現れた男を監視するだろう
バックに揺れるナイフを片手に
ベッドで笑う日を夢見ている

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