見るまえに跳べ/……とある蛙
道の両側には並木
薄いピンク色の蕾が
枝枝にたくさん付いて
陽の光を透かしてピンク色の靄が
いま少しで満開の桜のトンネルになるが
しかし道の先は断崖だ。
そのまま並木を眺めるのは
君の自由だが
道はくねくね曲がっている
それだけではなく
その先は別れ道
さらにそれだけではなく
両側の並木の向こうも崖っぷちだ
馬の背を君は歩いている。
不安をたくさん抱えながら歩いている。
並木の枝枝には薄ピンクの蕾が
たくさん付いていて
陽の光を透かしてピンク色の靄のような
君は気づいていないかもしれない。
すぐ咲くはずなのに君は気づいていないのかもしれな
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