飛行/番田 
 
何もなく
夢で母の名前を
呼ぼうとした
黄昏が
少し寂しかった窓だった
木炭の粉を巻きつける
海は
緑色の世界が
とても完璧だ

何もかも感じるように
微笑ませてもらうオレンジジュースを流す
消えていくレールに
シャボン玉を飛ばしていた頃を
眺めた飛行機の中で
パンフレットを見つめながら
流れていくだけの空が
とても
興味深かった
父が近くにいる
果ての
新聞が欲しかった

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