沁みていく春/
あぐり
目の春で
朝ご飯を毎日食べるようになった
眠れない夜でもきみがいてくれるから
箱に溜まり続けていくのは白い欠片
十日後には指輪を買おう
出来る限りいっしょにいられるように
すこしずつ
わたしのなかに生きていくことを沁ませていく
次の春がくるときに
すこしでもわたしのなかにしあわせが沁みていますように
きみのなかにしあわせなわたしが沁みていますように
すこしずつ
春のなかに祈りを沁み込ませていく
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