爆発/
たもつ
あてもなく歩く、という言葉の便利さがある
ここまできてもバクもハツも爆発しない
僕はやや焦りだす
景色やすれ違う人の詳細は割愛されている
自分の手を見る
しわがあり、青い静脈がはしり、所々に毛が生え
複雑に枝分かれした手相がある
ような気がする
本当は誰が誰の中で爆発するのか
見たことのある住宅街に出る
ゴミステーションに横を向いたバクがいる
間もなくハツも来るだろう
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