たいふうきます/吉原 麻
どどどどど 屋根の音とつらなって濡れておちてくベランダの灰皿
こういう日は思い出してみるちょっと前 ひとりぼっちが普通の雨の日
ゴムのはし結んで噛むと汗のあじ 赤白帽の活躍したとき
40人 並んでみると多いけど教室を埋める気配の静けさ
シャッターを押す瞬間に目をつむる わたしの生き方どうせそんなの
色と色の混ざりすぎてて気持ち悪いとこ そこがあたし と あなたの接点
髪を切った次の朝ほど とくとくと心揺れる日ほかにないはず
もういちど どどどどどどと窓揺らすそらの涙をうけとめる
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