‐月‐/‐弘‐
 
 
 
一人行くと 決めていた

闇夜に去ると 決めていた

頭上の月は 虚しくも

一人の影を 映し出す

あの日二人で 見上げてた

優しい光の ままの月

今の僕には それさえも

まぶしく見えて 下を向く

涙で歪んだ 僕の影

ひとりぼっちの 僕の影

月の光が 抱いている

優しく僕を 抱いている

一人じゃないよと 抱いている

優しい光で 包むよに

一人じゃないよと 抱いている

月の光に 包まれて

僕はゆっくり 歩き出す



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