花火/八男(はちおとこ)
夜中 布団の中でオナラをしたら
夏の花火が 私の中に広がった
それは 匂いがなくなるまで続き
なくなるとともに
花火は 私で
私は 花火だった あの日が
匂いの中で こんもりと
泣きじゃくってるおまえの前で
どうしたらいいのかわからなくて
ただ ほら見てごらん
こんどのはすごいのがあがったよって
そんなことを言っても
おまえはただ泣きじゃくっていたよなあ
ほら ほら ほら ほら
ほら ほーらほら
すっげー 花火だ すっげー すっげー
ふざけていたら
泣きじゃくってる中
少しだけ 笑ったね
いま 会いに行きたくなったよ
どこにいるんだ
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