かみのひこうき/コーリャ
 
のひこうきが青空の胸襟にかくされていく
ときどき白紙のボディをするどく光らせながら
宙返りするものがあって
こどもたちはそのたびいみのない喚声をあげる
いままでのすべてを
なかったことにしようとするみたいに
plainな晴れ空だった


ときどきゆうぞらは
感情を燃やしてしまう
引火したかみひこうきは
川面に不時着したりした
墜落すると地獄みたいだ
いっきに濡れそぼるのだが
それとどうじに燃えていくので
ずるずるとくずれていき
中からはわらわらとはい出してくる黒い記号があって
それは紙面の文字たちで
その大半は正直さをうしなっておぼれてしまう
川が白濁するの
[次のページ]
戻る   Point(11)