「春の頂」から/まどろむ海月
 


水面の きらめきが 遠くから 広がった
扇のように くりかえし くりかえし

君の 遠い視線に ささやく
はにかんだように とりとめもない

風の言葉…







    君のいる風景(1)
{引用=



夜の階段を昇って
出会ったね

空色のセーターと
風色のトレーナーを着て
出かけよう
雲と星の間の扉から 始まる
旅へ





森の中に
光をはらんだ
まっ白な朝霧が
流れこんだね





空中から見降ろした
故郷の街なみ
薄赤い花が散っていて・・
あの山上の春の中にも
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