香料/
たもつ
横隔膜、という膜がある
橋の上を歩いているときに
初めて知った
何かの香料の良い匂いがしていた
早く帰りたかった
知っていることが増えて
もっと上手に嘘がつけると思った
上手でも下手でも
嘘は嘘でしかない
なんて気づかなくても
生きていけるはずだった
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