さようなら、過ぎ去った日々よ/ホロウ・シカエルボク
 
少しだけ空が見えるくらいに閉める
どうせ空など見てるわけではないのだ
どこかで落としている、おれのことを、おれ自身が
どちらがあるいはどれが
おれそのものなのかおれには分からない
それがどれだったら満足なのか
それもおれには全く答えることが出来ない
願望がない時間にはいっそう我が身を幽霊のように思える
幽霊でない理由などどこかにあるか?
幽霊と呼ぶには在り過ぎていると言うのなら…
「おれは神のペンから落ちた一滴のインクが残した染みだ」


なんて
どうだ?


ああ
暗くなるね、暗くなる……





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