けうとし(てぬゆぐかやせや)/竜門勇気
 
を切り抜け
責任を嫌がって昼を奪われた
風景をきりとって
人だらけの町に居座って
震えながら眠っていよう
想像の中で
空想する
空想が綺麗で
錯覚し続ける

端の向こうから
明日の思考が
あーふらふら
頭の中の彼方を越えられない
小さな世界で
自分だけが大きくなっていく
鼻先までの5マイル
唇までの9マイル
手出しまで何マイルあるんだ
このままでいる
逃げないでいる

ぶっ壊れそうな気分は僕だけ
めんどくさそうに思う
窓に日が回り
ガラスは透明だ
椅子と水が
白昼夢に転がってる
けうとしを蹴落として
呪文をノートから拾いだした

死にた
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