画面の前で泣き叫ぶ/こめ
 
季節は無言のまま過ぎて行く

昨日まで咲いていた木は

咲いてはしげり

赤色に染まりかれていった

もう僕は迷子の一人ぼっち

昔呟いた言葉を思い出す

テレビに写った君に恋をしたけど

君とはすんでいる次元が違うようだね

君は笑顔で微笑む

僕は画面の前で泣き叫ぶ

流れる暗闇過ぎ去る輝き

帰る場所はいつも

真っ暗でその方が寂しさをまぎらわせられるから

電球は変えないまま

それでも光るのは

絶望を見つめる二つの目玉

毎日が夜毎日が雨

そんな生活をしていた

朝はまぶしすぎる

だからもういらない

ねぇなんで

なんでなんですか

何かもが重くて

全てが嫌で嫌いで

生きているのかしんでいるのかさえ

わからないまま

それでも僅かに掴めるのは

差し出される事はない

お姫様が僕に差し出してくれる

右手だけ


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