出迎え/15フィールズ
彼女がいろんな物事についてあれこれと意見を述べている間
僕は視界の隅にある一輪の花について考えていた
もちろん話が聞こえる程度に
ごく控えめに
君がもう話すのは7回目の長編を語り出したので
僕はもう少し花に意識を集中させる
イノセントな悩ましい花
無くしては生きられない害虫がその花びらを這っている
求めれば求めるほどに
与えれば与えるほどに
色褪せ
渇いて
朽ちる
だから害虫なんだ
そんなの気にすることはない
僕は気付いてるぞ
君はその花の陰に隠れていること
いつだって出ておいで
ピカピカの靴で出迎えよう
そうすれば少し
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