それは昔に/15フィールズ
 
二人並んで座る防波堤
絶え間無く続く刹那を
思いつきのお話に変えて
僕達は時を過ごした





実は君とは氷の大地で出会って
僕は凍えそうだったんだけど
君が笑った
その時を保存したいから
凍りつく身体を許したんだ
なんてことを彼女に話したら
取り返しのつかない程濁った夜空を見ながら
「馬鹿みたいね」
と言われた
確かに
馬鹿みたいなお話だ





たぶんいま僕達の上では
無数に落下している星達が
宇宙と夜空の間で
燃え尽きては消えている
僕達には見えないけれど
それは確かに消えている
その燃え尽き消えた星は
一体どこへ行くのだろ
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