君の心に溶けていく/桜 歩美
 
「大好きなお母さんといっぱい一緒にいられて

大好きなことを全部していていいなんて

ぼく夢みたい」



そんな君の心の声に

私はとろけそうになってしまう



君がどんなに反抗期で

私のささいなつまづきにむかついてきても

思うとおりに母が動けないことに

君の怒りの矛先が向けられても



ああ どれほどに怒ってても

心の底では私のことを愛してるんだ



そう思えるほどに

君のくれる笑顔や私の手をたまに握る強さに

感じます



夜はいつまでも私の隣りで起きていて

眠くなると

「寝るからね!」
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