I will "be born"./Null
 


世界を広げるための、呪文を唱えられない
 


気づけばそこは真っ白な世界で
横たわる僕の耳は冷たかった
枯れた枝に粉吹かせて、風の舞う軌跡が見えた瞬間
大切な事を忘れている気がして

立ち上がろうと体を起こすのだけれど
なんだか上手く持ち上がらない
僕の体って、こんなに重力と仲良かったっけ

ぼんやりと考えていると
厚い雲ばかりが視界を覆っている
もしも今あの雲の切れ目から太陽が顔をだしたら
それを疎ましく感じてしまうのかなぁと思う
僕って、陽のあたる世界に出たくないんだ、たぶん


ここっていつか来たことのある場所なのだけれど
今の僕には理解で
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