新年/salco
 
でしまった

新しい年が来て、もう6日も経ったなんてちょっと信じ難いのだ
今年もあと359日しかないと考えるより先に
何か、もう自分が地球にいない気がしてしまう
私は埒外の宇宙人なのかも知れないな
それなのにこれからも年を取って
いずれこの惑星に埋葬されるとは、理不尽な気もする
時々、自分の心臓が鳩だったらいいのになと思う

冷蔵庫のブロッコリーには100年間が詰まっていて、
それが1日で10年ずつ老いて行く
その物語を全部書きとめられればいいんだけど、私には
何故だか20世紀が見えなくて、19世紀末の馬車が映るばかりだ
どうしてだろう、それで街はまだガス灯なんだよ
日暮れ時になると人夫が長い棒で点灯して回る
可哀相なカリフラワーは上海に辿り着く前に、壊疽でね
厚化粧のし過ぎだったのだろう、きれいな脚をしていたけれど
それで、レタスの中ではティンカーベルが死んでいる
偶然にも、やはりきれいな脚をしている
ピーターパンの専属娼婦なんかにあたしゃ興味はないけどね
21世紀の意味は、なに?
2010年って、何よ。

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