半ドア/15フィールズ
僕の訳の分からないミニの中で
君が洗いざらい気持ちを吐露した
その夜も半ドアだった
君がドアを閉めると
いつもかっちりとはまっていない
走行中にトラブルはなかったけど
結構危なかったんだな
とか考えていると
「私の話聞いてるの?」
と君に聞かれたから
とっさに「うん」と答えた
「嘘つき」と君は言った
でもそれは君のせいなんだよ
と自分を弁護したかったけど
勿論そんなことは言わなかった
それが大人っていう慣れだ
「あなたは何一つ分かっちゃいないの」
と君は言う
「私はあなたの高慢さをずっと我慢してたわ。耐え続ければいつかきっと私のことをちゃんと見てくれる日が来るっ
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