あふたーあわーず/Oz
1997年2月
河原沿い
多すぎる星に囲われて
世界の終わりを思っていた
彼女のお腹は大きく膨らんでいて
ソッと撫でては
白い息を吐いていた
ゴメンと言う言葉を
喉に貯めて
肩を抱き寄せた
そこで涙が流されたなら
僕は一丁前に
大人だったのだろう
木霊する大抵が嘘だったから
そんな出来事も今では恥ずかしいばかり
部屋は暖房がよく効いていて
彼女のお腹は
ペッタンコ
肩を抱き寄せて
ゴメンと言えば
本当にね
と言い返してくる
隅っこで紡がれる
調子外れのピアノ音が
互いの頬を
緩めさせる
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