手をつなごう/葛西曹達
 
誰かの名を呼ぶ君の声は
ごく自然に聞こえるんだ
まるで一つ屋根の下で
過ごした家族みたいに

それは僕の名についても
同じことが言えるだろう
使い古されたように
何の変哲も無いように

世界中にたくさんの
ごめんねとありがとうが
溢れて苦しくなったり
時々嬉しくなったり

手をつなごう
新鮮なキモチになって
冷たくなったその手を
温めてあげたいんだ

思うだけじゃ届かないことを
僕はよく知ってるつもり
たまにはこんなクサい唄も
歌ったっていいだろう

目を合わすことさえ
恥じらいがあったころを
懐かしく思うよ
今ではすっかり慣れて

彼も彼女も誰も皆
男の子や女の子だから
世の中うまく回っていく
きっとそうなんだろうな

手をつなごう
あの頃には戻れないから
冷たくなったこの手を
温めてほしいんだ

特別なコトバじゃなくて
つないだ手で伝えたい
自分勝手でごめんね
いつもいつもありがとう
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