F型観測機は如何にして飛んだか/影山影司
いるよ」
と笑う白衣の男
意味もわからず笑うこと憶えたフローズン
地球への帰還船が楽しみねとフローズン
「ユキダルマが飛行機に乗れるかい」
「お前の父親は一杯いるよ」
生まれて十年眠って五年 年頃フローズン
船に乗れると大はしゃぎ
船は特別丸っこく キュッとフローズン押し込まれ
突き出たアンテナビカビカと
先生の声は良く聞こえ
「先生の言うこときちんと聞いたら地球へ帰れるからね」
箱は外宇宙へと飛んでった
赤い星はどこにあるかいフローズン
青い星の隣を通ろうフローズン
しばらくまどろみフローズン
君はこのために生まれてきたのだと
先生の声は優しく遠くノイジィレイジィジャジィ
ジジジとなって 地球は遠く
静かに静かに 安らかに
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