声がするほうへ/葛西曹達
絶望を信じてたって
何にも変わらないんだ
僕らの前にあるのが
巨大な壁だとしたって
使い古された未来に
希望なんか抱いてみたり
まだ追い付けない過去に
訣別を迫ってみたり
大海原の真ん中で
叫んでいたいだけなんだよ
船すら手に入らないのに
地図を見てはワクワクして
そんな不確かな僕が
今日を生きていられる
踏みしめている大地を
作ったのは誰だっけ
ほら すぐに消えたよ
目の前にあったのは
壁だと思っていた
ただの幻に過ぎない
希望に打ちのめされて
絶望に励まされて
欲望に足を取られて
願望に手を伸ばして
そこに君がいないとしても
叫んでいたいだけなんだよ
喉震わせ 声響かせ
僕は僕をやっと知るんだ
何を信じていいのか
わからなくなった時は
耳を傾けてほしい
この声がするほうへ
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