祈り/ルナ
雪国の町は空気も凍る
重い空の下
ねぇ
あなたは凍えていませんか?
秋の日の柔らかな日だまりの中で
産まれたばかりの私を
あなた
そっと抱きしめてくれた
それが暖かで
それが安らぎで
とても心地よかった
何が正しくて
何が間違いなのか
それは誰が決めることなのか
答えを探し迷い彷徨うあなたに
ちっぽけな私は何もできないけれど
もしも
祈りが届くのならば
私があなたを抱きしめたい
あの日あなたが私にくれた温もりを
今度は私が与えたい
どんなに寒くても
凍えそうでも
あなたは独りじゃないよ
それを
あなたに伝えたいから
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