「地図の街」/月乃助
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目にするものは、すべて
縮小された世界 ほそい指先に
絡まる色糸の道と煩雑なブロック
意識ばかりが拡散して、
すぐに ほんとうの姿が分からなくなってしまう
この街をあんなにも
愛していたはずなのに
7000: 1
敢然とひろげながら 確かめる
感得しながら いまいちど触れてみる
衝動だったのかしら
街は、あざやかな彩のなか
そこを歩いてみるのです
景色を思い出しては、ただ 街の真正さを
想いはかってみる
家を
買い物する店と、
仕事でいく建物に、
子どもの行く学校は、
そんなことは、小さな頃によくした
空想が夢などでない頃のは
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