短い虚無の話/散布すべき薬物の所持2
所で躓き、こぼしていただけだ
全てが宇宙の名の下に。
僕は208円(の過去)を諦め
次の十字路を右に曲がろうとした
その時、突如としてコンクリートが僕の足を包みこみ
僕はふわりと投げ出されて、躓いた
体を起こそうと思ったが起き上がらない
何故なら、僕も粉になるのだ
躓いた部分から、僕は白い粉になっていく
純白に白い粉になっていく
何かを食べている子供が目の前にいる
汚らしい笑いをその両頬に湛えて、何かを食べているようだ
僕はこの寒い感情の恐怖におびえながら
孤独に子供と闘って死んで行くのだ
病気の腸が世界を包んで
どこかに浮かぶのは僕の虚像
僕は少し悲しい
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