神風明くる、日の丸は/窓枠
か 正義だとか
取ってつけたような言葉で
明鏡止水を見出して
最後に笑っていられた
その、瞳に焼き付けられた太陽は
どれほど温かかったのだろう
と、
平和ボケした私には
太陽が温かいことなんて
当たり前だと思っていた
急降下を始めれば
鋭利な角度で刺し違える為の
高速にて突き進み
この瞬間こそが神風となり
まばたきする間もなく塵と化す
命燃え尽き
後の子供達に託して
風となった
泣けばよいのか
笑えばよいのか
それさえもはっきりさせずに
日の丸は今も燃えている
なぜ燃えているかなど
私には知らない事が多すぎるのだ
神風 かみかぜ
悲しみも
憎しみも巻き込んで
敵国には馬鹿と罵られて
お国の為に犠牲となられた
彼等を、褒め称えた当時の人間こそ
何より平和に甘んじ過ぎている私こそ
本当の馬鹿者なのではないだろうか
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