桃のしろさよ/
天野茂典
花一輪盗んでかえる青葉区の君の短歌をもらえぬままに
満月を携帯電話で君に告ぐ留守番電話の瀬よ青草よ
ひたすらに歩いているさデパートの隙間に月の消えてゆくまで
大妻の女子大生になるという君の写真の桃のしろさよ
花火などこころにあおくはじけては夜空を焦がす遠距離列車よ
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