花畑までの景色/アオゾラ誤爆
 
とうめいさを
いつまでも盾にしていられないので
やぶり取られることに怯えている

肉の壁をおしつぶして
いたみと寄り添い
静寂の根本までおちてゆけたらいい
くずれかけた砂の橋も
ほこりのかぶったケースの向こうだ
ってこと
教わろうよ

川べりを糸くずみたいな細い光が照らして
色のうすい花ばかり集めたくなった
ぼくたちに似合うかんむりが
あればいいのにって
思ったから

まっすぐに
あるいてきたつもりでも
ゆるやかに
逸れていて
きっと目蓋をひらいたら
もう月も傾くころ
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