ジャムセッション/……とある蛙
汚いワンルームのアパートに逼塞する
筋金入りのジャンキーで
しかもアル中
詩を書く痙攣性のケルアック
自己嫌悪を嫌悪する C31
シャワールームのパイプは錆びていて
壁はそこ、ここ黴だらけ
壁紙何ぞは破れかけ
ぼろのベッドに横たわり
フラッシュバックの一瞬に
背中に 蚰蜒 ヤスデが這い回る。
彼のチャーリーパーカーは甘く切なく
パーカーの死に顔は
哲学的な仏陀 C239
すべてよろしいとその死顔は言っている
"All is Well"で
"That's all right mama" ではない。
最後の最後は生きるのが嫌になっちまう C54
蛇は地獄の住人で
澄んだ水面で蛙を襲う
蛙は一人おびえている。
あしたの薬の心配のない
切迫感の無いジャンキーは
たくさんの臭い息を世界にまき散らし、
テンパったまま喚き散らす
来るものは来る。みんな同じだ
そして、独りぽっちで死んでいった。
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