峠のダゴン/彼我は何をあぎとうものか/海里
プレチピテヴォリッシメヴォルメンテ?
いいや、急ぎはしない
ただ
歩き続けるだけ
だが峠の茶屋の親父は
ウラル・アルタイ語賊の密偵だった
本性をあらわして
文末の妙技は鋭い鈍器のようだが
ここでやられるわけにはいかない
我は海賊語族の末裔
群れない青の一端
The Left Tentacle of Darkness
シーラーズの真珠を運ぶもの
海百合の海よ
その技の脳天海馬落としよ
我を守りたまえ
言葉への温度差をこえて
詩と非詩との岸辺に辿りつくまでは
既知と未知との大河をこえて
詩の此岸に辿りつくまで
戻る 編 削 Point(3)