人生/
高宮シンゴ
道を行くと行き止まりになっていて
そこには高い高い壁があった
そこで俺は人生と出会った
人生は袋小路で俺を待ちかまえていてこう云った
「さあ、この壁を乗り越えて前に進むか、
逆戻りして別の道を探すか、
すべてあんたの好きなようにやってみるがいい」
もし別の道を選んでまた行き止まりに突き当たったら
そこにも奴は待ちかまえているに違いない
そこで俺は袋小路の高い壁の前で
人生と坐りこんで延々と議論をつづけることに決めたのだった
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