パレードとオアシス。/菊池ナントカ
 

誰も喜ばないサーカスが来て、
誰もが白い眼で見るパレード。


お情けで取ってやってる新聞屋が、
朝っぱらから集金に来て、
俺は金属バットで、ぶん殴ってやりたい衝動に駆られる。
ただ金属バットが無い。
俺は野球部でも何でもなかったからだ。

誰も喜ばないサーカスが来て、
誰もが白い眼で見るパレード。


ひたすら煙草を喫い続けて、
ヤニを天井へと上らせる。
白かった天井はヤニ色に染まってるし、
白いTシャツもヤニで黄ばんだ。

お笑い草のパレード。
慰めのパレード。
チャリで追い抜いて、誰も知らないオアシスに行こう。
誰も知らないオアシスに行こう。


狂った木曜に星を撃ち殺して、
星の欠片が突き刺さってから心はマトモじゃなくなったんだ。


誰も喜ばないサーカスが来て、
誰もが白い眼で見るパレード。
誰もが白い眼で見るパレード。


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