ギンズバーグが教えてくれた/……とある蛙
 
古い鉄の欄干と、煉瓦倉庫と、にび色の水面
イースト・リバーに遺灰を撒いてほしい
ローワー・イーストサイドの
薄暗いアパートの1室での最後

(自由な精神は漂う)

過剰に言葉を組み立てることは堕落だ
つまり

身の回りの詰まらないこと
ぬるい愛を小利口に修辞して
詩を書いているものの
底辺部の称賛を受け
何が嬉しいのか有頂天になり、
これを堕落と言わずして何というのか

本当は

肝心なことは

詩を書き始めたころの動機
人を熱くする言葉の絨毯
あやだということ
すべて言葉を配置して紡ぎ出した
自分の中の真実を

生かしておく
異化しておく
異化しておく

そして 人が感応する。
そして 人々が感応する
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