アスタリスク/よ
首のつけね
吸い込んだ
くうきに
想像する
わたしは
かすみのかかった記憶に
繋げたがってる
かみさま
、あなたの
なまえをくちに含むのは
あんがいにも
たやすいこと
なの、かもしれない。
てさぐりの温度を
たよりない
あかりを
よるの底にひざまずき
祈る
夜明け
それがもしも
あなたが
目覚める朝ならば
見知らぬ港に灯るほのおも
うつくしい
と
言える気がするのです
いつか
あなたを
抱いた
夜明けに
星のまたたきが
しののめの香を呼び
だれもに降り注いだ朝があった
ように
たぶん
きっと
あなたが目覚める朝ならば
さいはてを進む船乗りの瞳で
ひかるみなもをとらえることが
できるのでしょう
かみさま
あなたのなまえは
土の味がする
けれど、とてもはかないから
あさはかなねむりの中で
噛み殺さないように
いまは ただ
よるの底で祈ること
だけ
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