ほのぼのとした詩/間村長
私は階段を上がりきると
間髪入れずに階段の電気を切った
私は知らなかったので有るが
私の直ぐ後を私と同じ様に同じ階段を
登って来て居たパチンコホールのマネージャーが居たので有った
晩秋から初冬にかけての薄暮の時間帯で
電気を切られてもそんなに明暗の差を感じなかった筈だが・・・・
長い階段で息を弾ませて私に追い付いたマネージャーは
「でも卵割っちゃたよ」
と、実はそのマネージャーは三十代半ばの女性なので有るが
やり手のキャリアで私の言いたい事は察して居るらしく
「違和感は無かったけどさー卵割っちゃって、ほんのちょっと
暗くなったなと感じた程度でさー何とも思って無いんだけど、
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