雨/anne
雨が地球を叩く音を聴いても
誰も扉を開けはしない
入ってくるなと拒むことが
本当だと思ってた
違うんだ
違ったんだ
それは僕の甘えだった
蹴っ飛ばした空き缶は
やつあたりのしるし
雨に叩かれても
物言わぬ悲しみ
雨の音に耳をすませば
きっと君には聴こえるのだろう
もっと今と違うもの
本当なんてありはしないと
傘をささないのは
せめてもの謝罪
雨の音を聴いても
それ以上は聴こえない寂しさ
違うんだ
違ったんだ
耳をふさいで背を向けるのは
僕には無理だというあきらめ
雨の降る空見上げても
青空を待つことしかしない虚しさ
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