1月13日水曜日/FxxxxxH
その日の朝は
前日から降った雪で
この地域には珍しく
一面雪に覆われていた
黒い屋根
緑の松の葉
赤い車
全部白に塗られた世界は
白黒テレビのような
懐かしさと
物悲しさを思わせる
結局
雪は一日中降りつづけ
ねずみ色の塊は
昼間に多少溶け出しはしたが
また少しずつ
ふわりふわりと
積み重なっている
その日の私は
いつもと違っていた
何が違うのかは
はっきりしないまま
ただ無性に
なにかを書き残したくなり
ペンを手にしていた
あなたはどうして
私のことを
好きなのです
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