労働/攝津正
 
要だと思った。自分は自分を肯定してくれる誰かを必要としている。今はそれが前田さんでありiwaさんだ。自分は彼らに本当に依存している、と攝津は反省した。
 人はパンのみにて生きるに非ずと言うが、精神的安寧も又必要であり、誰かからの支えも必要なのである。そういえば攝津は、「マガジン9条」のサイトで、雨宮処凛がヴィジュアル系バンドが自分の支えになっていたと語るのを読んだが、自分だったらさしずめジャズとクラシック、現代音楽だろうか、と思った。ジャズが無ければ生きていけない、と攝津は思った。他者のジャズも、自分のジャズも、生きるのに必要だ。自分は音楽で、音楽の力で生かされている、攝津はそう思った。


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