海草の想い/朧月
 
のか知らぬまま
ただよっている海草なのです

ある日きた荒波は
私をひきちぎるのでしょう
いく千もに 引き裂かれた私の
ひとつひとつの細胞は
細かな粒子になって

地球に撒かれる 吸収される 排出される
永遠 を ことわりもなく哀願する私のからだを
ゆらゆらとその表面を /海草の

荒々しくともよい
砕いて 
海にかえせよ

その曲線が 波にとけきるとき
私は 泡になれる 永遠になれる 
うまれたこと ゆくこと いたこと
全ての旅は 
願う姿になることで 終わりを告げる


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