ミシガンノーツある古びた家屋にきみは生まれた/黒川排除 (oldsoup)
ある日、呼び出されて
ダビィンチのおじさんと
二人
寂れたカフェに陣取り
何も注文しないまま
そこで
殴り合いをする
「小銭を盗んだろう!」
「うるさい
恥知らずの男色家め
おまえが
まずしいおれを見た
あのときの目はなんだ」
し 音もなく流れていく
彼はいったい誰なのか
彼らはボタンを押す
並外れた
強い力を持ったものが
一瞬も人の目に留まることなく
現れて
消えていった
こういう駆け引きのもとに
もう帰ってくるなと
言いつけられても
いつの間にか戻っているような
予定調和をきみが
知っていて
それで電源を切ることを悟り
彼らはボタンを押した
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