墜落/楽恵
 
らい
もう時間はない
これは運命だ
いつもそうやって
自分の屍を自分で乗り越えて生きてきた
明日を生きるために
今日はあの鳥を撃ち殺さなければならない
もう時間がない


他人に銃口を向けられることと
自分で自分に銃口を向けること

どちらの方が気が楽なのか
私にはまだ分からない

今分かるのはどちらにせよ
あの鳥を今日は撃ち落とさなくてはいけないということだ


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