雪/
弥鈴
純粋に真っ白な雪たちが
ベールを覆うように積る
切なさも淋しさも
穢れすら隠そうとする様に
身も心も凍りつく前に
あなたに会いたい
早くあなたに会いたい
ゆっくり雪を溶かすように
あなたの暖かい微笑みで
心に春が来ればいいのに
その愛しい腕の中で
包み込まれて眠りたい
せめて今夜だけでも
一夜かぎりでも構わないから
でもそんな想いもすべて
真っ白な雪たちのベールが
綺麗に隠してくれるから
きっとね
春になる頃 あなたを忘れる
戻る
編
削
Point
(5)